Project: Five Rings Travel with OPENING CEREMONY

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ヨシオ クボがセレクトショップ「OPENING CEREMONY」とパートナーシップを結び、「Five Rings Travel」をテーマに展開するカプセルコレクションが、この秋よりスタート。過去の夏季、冬季オリンピックの開催都市に焦点を当て、スポーツテイストをベースに、ユニセックスで展開される新コレクションの制作背景について、デザイナーの久保が紹介する。


今回OPENING CEREMONYからの依頼を受けて最初に考えたのは、「Five Rings Travel」というキーワードでした。もともと、「OPENING CEREMONY」のショップ名が、オリンピックの開会式に由来していることもあり、過去の夏季、冬季オリンピックの開催地の中から毎シーズン1都市を選び、洋服を通じた観光ガイドをつくるようなイメージでコレクションを展開していくと面白いのではないかと考えました。

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秋冬シーズンは冬季オリンピックの開催地、春夏シーズンは夏季オリンピックの開催地をそれぞれ取り上げていく予定ですが、今回は1988年の冬季オリンピックの開催地・カルガリーをテーマにしています。僕が好きな映画で、ジャマイカ人のボブスレーチームを取り上げた「クール・ランニング」という作品があるのですが、彼らが出場したのが、カルガリーオリンピックなんです。それがひとつのきっかけになり、カルガリーについてさまざまなリサーチをしていきました。ただ、「カルガリー」や「オリンピック」というテーマを洋服全面に展開するようなことはしたくなかったので、テキスタイルなどにカルガリーの街並みの写真を使い、よく見ると、カナダ国旗が入った飛行機が飛んでいるという程度のバランスにとどめています。

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今回は、OPENING CEREMONY JAPANのデザインチームとともに進めていったのですが、自分のブランドのスタッフ以外のメンバーと洋服をつくるのは初めての経験で、非常に良い勉強になりました。ヨシオ クボやミュラーのデザインでは、いつも自分でパターンを引いていて、それはひとつのこだわりでもあるのですが、今回はOPENING CEREMONY JAPANチームのパタンナー、MDの方々と一緒に仕事をしていく中でさまざまな発見があり、とても新鮮でした。
いつもとは違う環境で、一定のテーマのもと、ある種の制約もある中で洋服をつくっていくことはとても面白いですし、今回のプロジェクトは、1度きりで終わるのではなく、続けていくことに意味があると思っているので、今後どう広がっていくのか、自分自身も楽しみにしています。

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Comment from OPENING CEREMONY
OPENING CEREMONYでは、すでにアメリカ本国で「アンデコレイテッド マン」、日本国内では「ヨシオ クボ」と「アンデコレイテッド マン」を取り扱っており、国内外問わず久保さんのクリエーションがお客様から非常に求められています。女性のお客様やスタッフの間でも、久保さんの洋服を着たいという声が上がっていたこともあり、今回ユニセックス展開のカプセルコレクションの依頼をさせて頂きました。
私たちがコラボレーションさせて頂く上で何よりも大切にしているは、自分たちがそのブランドの大ファンであるということです。そして、そのブランドのデザイナーさんとともに、これまでに見たことがないような刺激的なコレクションをつくっていきたいと考えています。
当然のことながら、クリエーションの部分には絶対の信頼を置いてオファーさせて頂くのですが、OPENING CEREMONYでは、その前段階とも言えるコンセプトの部分を重視しています。その点今回は、久保さんに「Five Rings Travel」という非常に強いコンセプトをつくって頂けたことは、私たちとしても非常にありがたいことでした。コンセプチュアルで強いコレクションをお客様にお届けすることができると思いますし、私たち自身も今後の展開に期待しています。

OPENING CEREMONY JAPAN: www.openingceremonyjapan.com

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