前回、海外に出張する際のアイテムにフォーカスした「My Tools」で今回紹介するのは、デザイナーの久保が日々身に着けている普段使いの道具たち。長年使っている財布や、最近購入したデジタルガジェット、お気に入りのアクセサリーなどについて、久保自らが語る。
僕は、普段の生活ではほとんどモノを持たず、移動も手ぶらの場合が多いのですが、最低限持ち歩く時計やアクセサリー、財布などについては、デザイナーという自分の職業を意識して、選ぶようにしています。例えば、自分のブランドに関して話せば、次のコレクションの核となるアイテムのサンプルなどを普段から身につけてみて、イメージの強さや、長く使えるものであるかどうかを検証することも多いです。
また、いま僕が使っているエルメスの財布は、5年くらい前に妻からもらったのですが、長い時間をかけてとても丁寧につくられていて、工程的にパリでしか生産できないものなんだそうです。実際にこの財布をつくっている革職人の方とお会いする機会があったのですが、本人から直接こだわりなどを聞くと、ファンになってしまいますよね。革のなめしや金具のつくりなどどこをとってもクオリティが高く、エレガントな雰囲気が気に入っています。
僕は、時計というものをかれこれ10数年間していなかったのですが、先日アップルウォッチを購入しました。時計そのものが必要になったということではなく、新しい機能を持った道具が身体に備わることで、どんな体験が生まれるのかということを感じてみたいという思いがあったんです。
あと、最近は「HEAVY&CO.BLACKSMITH」というアクセサリーブランドのアイテムをよく身につけています。ブランドが提案している、バングルなどを重ねづけするスタイルや、ブランド名の響き、ダイアモンドを踏んだゾウのアイコンなどが気に入っていて、ミサンガと鉄をミックスしたアクセサリーなど、他ではあまり見られない面白いデザインが多いんです。
僕自身、洋服をつくるひとりのデザイナーなので、今後もモノのクオリティやデザイン、機能性などの面で自分が刺激を受けられるようなアイテムを身につけていきたいと思っています。
