yoshio kubo 2014 S/S Collectionの中から、キーアイテムをデザイナーの久保嘉男がピックアップ。今回は、ヨシオクボの定番アイテムとなっているスカーフシャツとテーラードジャケットを紹介する。
このスカーフシャツは、今回で5シーズン目になる定番アイテムです。生地やプリントはシーズン毎に変えていて、今回はスパニッシュ柄をプリントしています。アシンメトリーな切り返しに加え、比翼仕立てということもあって、パターンはかなり複雑です。襟の高さや形も、ボタンを開けても締めても顔がよく見えるように計算した上でデザインしています。僕はいかに身体を美しく見せられるかということをテーマに洋服を作っているのですが、このスカーフシャツは自分としても自信のあるピースなので、これからも続けていきたいと思っています。
テーラードジャケットを作る時には、毎回何か新しい要素を入れるということを自分のテーマにしています。このジャケットでは、シンプルなデザインの中にボーダーラインを入れることでマリンテイストを表現しています。世の中にテーラードジャケットが無数にあるなかで、昔ながらの仕立て屋さんではない自分たちの勝負どころは、他にはないフレッシュなデザインをいかに提案できるかというところです。昨今、テーラードジャケットは売れないと言われていますが、最も時代性が現れるアイテムですし、自分たちとしても、2,3年ごとにパターンを少しずつ変えながら、時代にフィットするオンリーワンのジャケットを作っていきたいと考えています。