yoshio kubo 2014 S/S Collectionの中から、キーアイテムをデザイナーの久保嘉男がピックアップ。まずは、アンダルシア地方をテーマにした今シーズンのコレクションが生まれるきっかけとなったふたつのアイテムを紹介する。
アンダルシアのテーマを掘り下げていく過程で、最初に生まれたのがこのセットアップです。闘牛士のスタイルがベースになっていますが、それをそのまま表現しても街中で着られるものにはなりません。そこで、現代的に見える着丈やシルエットにこだわり、さらにオリーブの木やスペイン国旗、勲章をモチーフにしたテキスタイルを用いるなど、自分にしかできない表現を追求しながら、闘牛士のスタイルを連想させるデザインに落とし込んでいきました。
今回最も時間をかけて作ったテキスタイルが、この「スパニッシュアロハ」です。テキスタイルというのは、コレクションのテーマを伝えるための非常に有効な手段で、色々なメゾンのクリエーションなどを見ても、イメージをテキスタイルに凝縮させることで、お客さんにストーリーを伝えやすくしていると思うんです。今回は、スパニッシュ柄のアロハを作ったら面白いんじゃないかと考え、いつもテキスタイルを手がけてくれているnowarttの足立(豊樹)さんによる膨大な資料のリサーチのもと、オリーブの木やカモメなどのモチーフを使ったスパニッシュ柄のアロハを一緒に作っていきました。